蚕の観察記録




8月4日
小学校の先生から3眠あけのカイコ(4令)18頭を貰ってきました。体長は2pでした。



8月4日
体長2pのカイコを顕微鏡で見てみました。10倍です。



8月10日 脱皮
4回目の脱皮が始まりました。皮をぬぎ終わったカイコは疲れたのかしばらくぐったりとしていました。
 5令の始まりです。



8月15日 5令5日目
5令5日目のカイコです。体長6pにもなりました。たくさん桑の葉を食べてみるみる大きくなっていき
 ます。毎朝毎朝見るのが楽しみでした。



8月17日 5令7日目
食欲旺盛です。バリバリ食べまくります。1頭が1日に桑の葉を1枚ぐらい平らげてしまいます



体の仕組み
小さな頭部に口と眼(単眼 口の左右に6対もある)があります。眼のように見えるのは眼状紋です。
  胸脚はこまめに体を動かします。胸脚が本当の足と考えて良いように思います。



8月18日 上蔟(じょうぞく)
上蔟(じょうぞく)が始まりました。体のすき通ってきたカイコは蔟(まぶし)に入れました。どこで繭(ま
 ゆ)を作ればいいか探していました。



8月18日 繭作り
うんこと尿をお尻から出し終えると上の方から糸を張り出しました。こうすると他のカイコが入って来ら
 れません。



8月19日 じょうぞく後8時間
昨日の昼頃じょうぞくしたカイコは今朝5時49分には写真のような繭になりました。



8月19日の夕方
ばんざーい!!18頭全部無事に「じょうぞく」しました。



8月25日 遅れ蚕
8月19日に全部上蔟したと思っていたが最初から一際小さかった遅れっ蚕が2日経っても繭を作りま
 せんでした。駄目かなと思ったが桑をくれたら食べはじめました。驚きでした。可哀想なことをしまし
 た。それから2日間食べて4日遅れで上蔟しました。今日25日には一人前の繭が出来上がっていま
 した。「よかった よかった。」これで18頭全員が繭を作りました。



8月25日 蛹
18日に上蔟した繭を切断してみました。脱皮して立派な蛹に変態していました。



繭糸
繭の糸を顕微鏡で見てみました200倍です。蚕の体内にある絹糸腺から吐出された繭糸は2本が束
 になっています。周りは糊状のセリシンに覆われその中にフィブロイン(絹糸)があります。近年この
 セリシンが上質の化粧水として活用されています。



繭糸の仕組み
フィブロイン(絹糸)の周りをセリシンというタンパク質が取り巻いている。



羽化が始まった
上族から16日目です。朝起きてみたら繭の上に羽化した蛾がとまっていました。感激でした。1号と
 名付けました。他はどうだろうかと見ると一個の繭の先端が濡れていました。60分ほど経つと頭部が
 顔を出しました。



2号羽化完了
頭部が顔を出してから6分後羽化が完了しました。2号と名付けました。1号2号とも雄でした。翌日の
 朝雌2匹が羽化しました。



交尾
羽化すると茶色の汁を放出します。写真右側の染みがそうです。雄は雌の出する臭いに惹かれるの
 でしょう。はねを震動させながら雌に近づき寄り添うようにし目的を果たしました。



産卵
交尾が始まって3時間後 雄と雌を分離し、雌を楕円形の枠の中に入れました。枠の中に入れて7時
 間後 夕方の5時頃から産卵が始まりました。写真上部円形の卵の一団が1頭が産卵した卵です。
 産卵し終えた蛾は疲れたように見えました。写真の蛾がそうです。



産卵の様子



産卵された卵 60X
産みたての卵です。ゼリーを薄い膜で包んだ水マンジュウのようにも見えます。



産卵後2日目の卵 60X
みずみずしさが無くなりコゲ茶色に変わってきました。形もニワトリの卵のような感じになりました。こ
 の時期に生まれた卵は産卵後2日目で胚は休眠状態に入るそうです。色が変わったのは、胚を守る
 ために光が内部に入らないようにするためと考えられます。卵の保管は冷蔵庫のような冷暗所が良
 いそうです。
卵は冷蔵庫で来春まで保管する予定です。

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