クジャクサボテンの開花


1.プロローグ
一昨年農家のおばさんが経営する無人店から購入したクジャクサボテンが今年はじめて花を着け
 た。蕾が膨らみはじめたので開花の様子を撮影してみました。
ニコンD70S マクロレンズ90oで撮影しました。

2.経過


蕾が膨らみさわると柔らかな感じになってきた。     観察開始



開きはじめてきた。内部の花心が見える。
                       観察開始より3時間37分経過。



雄しべの花糸、花粉袋又雌しべの花柱や柱頭が流れ出るように顔を出し神秘的な感じです。
開き初めてから1時間5分経過        観察開始より4時間42分経過。



上の写真より22分経過     観察開始より5時間02分経過



ほぼ全開です。雌しべの柱頭は雄しべの花粉袋より先に突出して上向きになっている。自家受粉が
 しにくい状態になっています。            (うえの写真より1時間36分経過)
                                 観察開始より7時間48分経過



花の直径は約20p。花粉が花びらにこぼれ落ちていました。
まえの写真より1時間10分経過  観察開始より7時間48分経過



花心



花粉の顕微鏡写真です
丸みのある小さな花粉でカイコの卵のような感じです。花粉の量は多い。



見事に開花しました
開き初めてから約4時間          観察開始から約8時間


3.エピローグ
クジャクサボテンの原産地はサボテンでありながら、南アメリカ、ブラジルなどの森林ジャングル地帯
  また その周辺部だそうです。栽培も半日陰のような所に置くのがいいとのこと。

開きはじめると蕾は比較的短時間に広がり開花します。花心も平行して成長し、開花と同時期に花粉
 は成熟し、雌しべの柱頭も傘状に開き受粉しやすい状態になりました。大きくあでやかな花は森林の
 中でも一際目立ち、他花受粉をしやすくする為なのでしょうか、生命の神秘性を感じました。
交配により沢山の種類があるようですから、このようにして種子によっても殖えると思われます。
葉状茎の差し芽でも容易に殖えます。
気温が3〜5度で冬眠し又この気温を経過しないと開花しないそうです。冬眠期は水分もほとんど必
 要としないそうです。施肥は花期終了後少量でいいとのこと。

このようにクジャクサボテンは、コピーと有性生殖で増殖し、肥料や水分は少量でよく、気温の低いと
 きには冬眠するというしたたか者です。
大輪の見事な花に感動しました。


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